近年、AMHは卵巣予備能の評価指標として注目を集める一方で、その特性や測定意義について、十分なコンセンサスが得られている状態とはいえません。そこで、AMHの基礎知識と不妊治療におけるAMH値測定の有用性について考察します。
日時:2014年12月5日(金)
場所:京王プラザホテル
共催:ベックマン・コールター株式会社
第59回日本生殖医学会学術講演会・総会モーニングセミナー(ベックマン・コールター株式会社共催)にて、わが国のAMH臨床研究の先駆者である浅田義正先生が、AMHに関する最近の知見、AMH検査の有用性と課題、さらには新しい検査試薬「アクセスAMH」(研究用)への期待について解説されました。
座長:辰巳 賢一 先生(梅ヶ丘産婦人科 院長)
演者:浅田 義正 先生(医療法人 浅田レディースクリニック 理事長)
2014年10月に、新たなAMH測定試薬として自動測定装置用の「アクセスAMH」(研究用)が登場したことにより、より精度の高いAMH測定が期待されています。AMH測定の歴史を振り返りながら、AMH測定の今後の展望を解説いただきます。
AMHとは、卵巣内に保存されている原始卵胞のうち、排卵に向けていくつかの候補卵子が発育し始める際に分泌されるホルモンです。つまり、AMH値を計測することで、卵巣に残された卵子の数の目安(卵巣予備能)を推測することができます。AMH値は簡単な血液検査で測定ができ、卵巣に残された卵子の数が多いと値が高くなり、少ないと低くなると考えられています。